い草との軌跡:大島屋の挑戦と革新

1940年代、岡山県倉敷地域において、花ござの発祥地であり、い草の一大生産地であることから、大島屋が創業しました。戦後の高度成長期を迎えると、国内でのい草製品の需要は拡大しました。その後、岡山地域での不作や、国内需要の増大を支えるため、生産拠点を九州地方などへ移す動きが活発化しました。

そんな状況の中で、大島屋は他社に先駆けて海外での活路を見出し、産地化に成功しました。細心の注意を払い、栽培、製造、管理において徹底した指導を行い、国産品と同等の高品質な製品を今日に至るまで提供し続けています。しかし、近年の生活様式の欧米化や和室の減少に伴い、い草製品の需要は大きく減少し、その良さや伝統が失われつつあるのが現状です。

長年い草製品を製造してきた私たちにとって、これは事業の根幹に関わる危機であり、企業の存続にも大きな影響を及ぼすものでした。しかし、逆境に立たされても、大島屋は諦めず、「い草」という素材の可能性を信じ、新たな製品開発に着手しました。独自の製法、素材、製品を用いて、インテリア市場以外にも、スポーツ、アウトドア、ペット用品、育児業界へと展開を広げ、さらに国内にとどまらず、海外市場への進出にも挑戦しています。

事実、世界的な環境意識の高まりにより、自然素材は再評価されています。大島屋が当たり前のように手掛けてきたものづくりが、再び時代の注目を集めていることを感じています。このような好機を活かし、人と自然が共存する持続可能な未来の実現に向けて、世界中の人々の豊かな暮らしのために、私たちはこれからも貢献していく所存です。

CSR活動について

私たちの企業は、安心・安全な商品の提供はもちろんのこと、新しい価値を持つ製品の創造を通じて、豊かな生活に貢献することを使命としています。

21世紀に入り、地球規模で環境問題がクローズアップされ、私たちの事業だけでなく、社会システムや価値観が大きく変化しています。この変革の波に乗り、私たちは天然い草を利用した持続可能なモノづくりに注力しています。素材の栽培から製品の完成まで、環境への影響を最小限に抑え、安全性の向上を追求することで、環境と共生するビジョンを実現します。

地球温暖化という人類共通の課題に立ち向かい、二酸化炭素の排出削減など、環境に配慮した事業展開を推進しています。環境破壊という過去の教訓を生かし、私たちの行動一つ一つが大きな影響をもたらすことを理解し、身近なところから地球を思う行動を始めています。小さな「願い」が、大きな「地球」を守る力となります。

私たちの製品が皆さまのサステナブルなライフスタイルに寄与することを願い、環境に優しい選択肢を提供し続けることで、地球環境と共存する未来を共に創り上げていきます。お客様一人ひとりの選択が、持続可能な明日へのステップになると信じて、私たちは日々前進し続けます。

SDGsへの取り組み

大島屋は「い草」を通じてSDGs(持続可能な開発目標)に貢献することに賛同し、その実現に向けた具体的な行動を取り組んでいます。以下の点に焦点を当てています。

  1. 持続可能な生産と消費: 伝統的な技術を活かし、環境に優しいモノづくりを通して、カーボンニュートラルへの取り組みと循環型リサイクルを推進し、未来の世代に繋げる責任を果たしています。
  2. 環境保全: 生産と業務の効率化を進め、省エネルギーを実施しています(前年比で約5.7%の削減)。地域社会における植樹や環境美化活動にも参加し、地球温暖化の防止と生態系の保護に努めています。また、「い草」の普及により水田が広がり、緑化への貢献も視野に入れています。
  3. 健康と福祉の推進: 多様な働き方を支援し、性別に関係なく育児休業の取得を推奨しています。家族間の協力を促し、子供の成長を共有することで、良好な関係を築く基盤を作っています。職場では、障害、国籍、性別に関係なく平等な労働環境を提供し、従業員が自分や家族の時間を大切にできるような「幸せ」を追求しています。

大島屋の取り組みは、SDGsの中でも特に「健康と福祉を促進する」、「質の高い教育をみんなに」、「ジェンダー平等を実現する」、「働きがいも経済成長も」、「産業と技術革新の基盤をつくる」、「気候変動に具体的な対策を」など、複数の目標に対する具体的なアクションを含んでいます。これらの取り組みを通じて、大島屋はSDGs達成に向けた企業としての役割を果たし、社会全体の持続可能な発展に寄与します。

私たちの持続可能な取り組み – い草から始まる環境への挑戦

私たちは、伝統的な技術を今日の技術と組み合わせることで、環境負荷を軽減し、未来へつなげる商品を創出していきます。
環境に配慮した生産活動を通じて、持続可能な社会への貢献を目指し、豊かな未来への一歩を踏み出しています。

• カーボンニュートラル: 循環型リサイクルを通じてカーボンニュートラルな生産を目指します。

• 省電力化・ペーパーレス: 効率的な業務運営により、エネルギー使用量を前年比約5.7%削減しました。社会と共生する植樹活動

社会と共生する植樹活動
  • 岡山アダプト・プログラム: 地域社会と協力し、植樹と環境美化活動に積極的に参加しています。
  • 水田と緑化: 「い草」の栽培が、水田の保全及び緑化へと繋がることを信じています。

多様性と働きやすさの推進
  • 多様性の尊重: すべての従業員が性別や国籍を問わず平等な機会を有する職場環境を目指します。
  • 育児休業の推進: 育児休業を性別に関係なく推奨し、家族で協力することの大切さを伝えます。

私たちはこれらの活動を通じて、大島屋に関わる全ての人々の「幸せ」を追求し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

信念

世界を視野に入れた幅広い販売活動を展開するため、どこにも負けない品質を誇る企業になる。 人材育成に力をそそぎ、常にクオリティの高い製品の提供を心がける。 伝統的なイメージはあっても“古さ”を感じさせない、 現代の生活スタイルの半歩先を目指すものづくり-、それが大島屋です。

理念

私たち大島屋は、単に働く場を提供するだけでなく、社員一人ひとりがその仕事を通じて自己実現を果たし、家庭での充実した時間を重視することを大切にします。

互いに支え合う家族の愛、社会への積極的な貢献、そして日々の業務における充足感という、私たちの追求する「三位一体の幸福」に繋がります。

幸福が重なり合う点を見出し、それぞれの社員が「仕事での成就」、「家族との絆」、そして「社会への貢献」という三つの幸せを体験できるよう努めています。これにより、企業としても、個人としても、より良い未来を築いていけると信じています。

ブランドロゴに込めた想い

い草製品を通して快適な空間を提供し、そしてその良さを多くの方に伝えていきたい-
その想いが込められたロゴは、天に向かって伸びる「い草」がモチーフ。
そのフォルムは成長を続ける大島屋の姿勢そのもの。 カラーには植物を感じさせる自然で爽やかなライトグリーンを採用しています。